■合氣道について
合氣道は、植芝盛平翁(明治16年~昭和44年)が創始された武道です。 翁は、若い頃から日本古来の剣術、柔術、槍術、杖術等の各種の武道を修行し、その奥義を究め、さらにすすんで精神的にも、哲学、宗教の門をくぐり、難業苦業を重ね現在の合氣道を創造されました。
合氣道は、従来の相手を倒す闘争術としての武術とちがい、試合形式をとらず、相手と呼吸を合わせ、自他一体となって技(道)を創造してゆく武道です。いかなる攻めに対しても自らも生きるが、また、相手もを生かす事が大事であり、そこには敵というとらえ方はありません。
「万有愛護の精神」を持って、相手を尊重し、相手の投げに応じてこちらも素直に受身を取る事により、お互いに気持ちよく技が身につき、楽しく日々の稽古を続ける事が出来ます。
植芝先生は「合氣は愛なり」と説かれております。自分が正しければ、自分に反対する人は絶滅しても良いというやり方では争いは絶えません。相手も生かし、また自分と世の中が調和する事によって、争いのない和合の世界が生まれてきます。
合氣道の稽古の特徴として、強い人が弱い人を一方的に投げるのではなく、強い人は弱い人に合わせてやる。体をさばく場合も早く動ける人が遅い人に合わせてやる事が大事になります。そして、お互いに強く早くなる様、呼吸を合わせることが上達の基となります。
合氣道は、技の中に天地自然(宇宙)の正しい理合を表現し、その事により自己の完成と楽しい平和な世界を築く事を修行の目標としております。
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